団塊世代の定年退職ノウハウ

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2024.09.22 |

結局は絵に描いた餅だった新銀行東京

団塊世代の私から見ても、理念だけは
良い話に見えていた、この新銀行東京。

そもそもは、2003年、時の都知事・石原慎太郎の主導で東京都が策定した「東京発金融改革」を旗印に
『資金調達に悩む中小企業を救済すること』を理念として誕生。

石原慎太郎の選挙公約（中小企業対策）に基づき、
そのリーダーシップの下で肝煎り同然に設立されたことから、
「石原銀行」とまで評され、2008年2月現在、東京都の出資比率は84.22%を占めています。

新銀行東京のオリジナルの発想は、
1995年に都知事選に出馬して青島幸男に惨敗した大前研一のもので、
石原が作ったのはおよそ異なるものと言われています。

千代田区大手町の本店と2005年5月13日に新宿出張所と蒲田出張所、
2005年7月1日に立川出張所と上野出張所、錦糸町出張所をオープンさせ、
開業初年度の出店体制を整えた。2006年度は順次設置し、都合9店舗体制。

最近の動向としては、
2006年6月1日、開業初年度だった2006年3月期の単独決算を発表。
経常損益は209億円の赤字。

2006年11月30日には、同年9月中間期の最終損益が
154億円の赤字（前年同期は95億円の赤字）になったと発表。
中小企業向け融資が相次いで回収不能になったため、
不良債権処理に伴う損失が予想を上回り、計画より赤字幅が54億円拡大。
この結果、累積赤字は456億円に。

2007年6月1日には、2007年3月期決算において547億円の赤字となり、
累積赤字が849億円に上ったと発表。

2007年11月30日発表の中間決算では、
累積赤字が936億円まで膨れあがり、出資金全体の8割に迫ることに。

外資系投資ファンドと都が200億円ずつ折半出資することで
事態の打開を進めていたが、外資系ファンドが出資を見送る公算が大きくなり、
民間の出資企業も監査法人の指摘で引当金を積む事態と認定され、
結局、東京都単独で400億円の追加出資を中心とする経営救済策を実施する方向になっています。

そもそもの資金繰りに苦しむ中小企業の支援という設立目的も揺らいでおり、
主に知事石原慎太郎の三男石原宏高の地盤の品川区と大田区の企業に融資していたことから、
身内の選挙対策ではないかとも批判も出ているようで。

新銀行問題は長期政権となった石原都政の失敗例であり、
次の知事選で都民がどう審判を下すのかが本来はあるべきなのでしょうが……。

権力が続きすぎると、良くない部分も見え隠れして、
ちょっと嫌になりますよね……。

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2008.02.24 | Trackback() | 団塊世代の一言